格安SIM(MVNO)は従来型携帯電話(ガラケー)で利用できる?

格安SIM(MVNO)は低価格で通信サービスが利用できますが、多くの場合スマートフォンの利用を前提としてサービスを提供しています。一方で、従来型携帯電話(ガラケー)を利用しつづけたいが、料金を抑えたと考えた場合、格安SIM(MVNO)の利用ができるのか気になります。今回は従来型携帯電話(ガラケー)で格安SIM(MVNO)が利用できるのか解説します。

格安SIM(MVNO)では電話とSMSしか利用できない

従来型の携帯電話(ガラケー)を利用し続けたいが、格安SIM(MVNO)を利用して料金を抑えたいと考えた場合において、従来型携帯電話(ガラケー)で利用できるのか気になります。

結論からお伝えすると、従来型携帯電話(ガラケー)でも格安SIM(MVNO)でも利用できますが、電話とSMSのサービスしか利用できません。

日本国内でこれまで流通していた従来型携帯電話は、携帯事業者のサービスを使うことを前提に開発されており、複数の携帯事業者利用はできないようになっています。SIMロックが実施されていることに加え、後述していますが、iモードやキャリアメールといった携帯事業者独自のサービスの利用に最適化されています。

格安SIM(MVNO)を利用する場合、格安SIM(MVNO)事業者が利用してる携帯事業者の通信回線と、端末側で対応している携帯事業者が同一であれば、SIMカードを装着することで電波を掴むことはできます。

iモードなど携帯事業者の独自サービスは利用できない

格安SIM(MVNO)事業者のSIMカードを、従来型携帯電話に装着するれば、対応通信回線が同一であれば、電話とSMSは利用できますが、携帯事業者が独自で提供している「iモード」や「キャリアメール」といったサービスは利用することはできません。

格安SIM(MVNO)はデータ通信のサービスも付帯していますが、データ通信を利用する場合、ネットワークの接続先である「APN」の設定が必要になります。ただし、日本国内で携帯事業者が取り扱っていた従来型携帯電話については、APNの設定変更はできませんので、データ通信を利用することはできません。

「iモード」といった独自インターネットサービスや「キャリアメール」などは、格安SIM(MVNO)事業者を含め、他社の通信回線などでは利用することはできないサービスでありますので、格安SIM(MVNO)に乗り換えた時点で、これらのサービス利用は難しくなります。

電話だけ使う場合でも格安SIM(MVNO)の利用はお得

従来型携帯電話(ガラケー)で格安SIM(MVNO)を利用する場合、電話とSMSの利用に限られますが、電話だけの利用で構わないという場合においても、案外格安SIM(MVNO)の利用がお得になる場合もあります。

格安SIM(MVNO)では、通話料が安くなる付加サービスを提供しています。発信したい電話番号の前に格安SIM(MVNO)事業者が指定する番号を付加して発信するだけで、従来の通話料金の半額以下で電話が掛けられます。

例えば、BIGLOBEモバイルでは、発信番号の先頭に「0077-500」を付加することで、国内の音声通話料が、従来は30秒あたり20円なのが、30秒9円で発信できます。

また、NTTコミュニケーションズのOCNモバイルONEでも同様のサービスを提供しており、番号の先頭に「003544」を付加することで、30秒あたり10円で掛けられます。

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格安SIM(MVNO)とドコモの通話料を比較

格安SIM(MVNO)で電話のみ利用する場合は、データ通信が利用できないのは少しもったいないですが、1GBプランなど一番安いプランを契約することで、基本料金がたったの数千円で利用可能です。BIGLOBEモバイルでは1GBの音声とデータが利用できるプランでは1,078円(税込)が最も安いプランとなっています。

1GBプランで1ヶ月に20分間電話した場合、通常の音声通話料金は840円(税込)となりますが、BIGLOBEモバイルでは、発信番号の前に「0077-500」を付加して発信することで、音声通話料が396円(税込)になり、合計で1,474円(税込)の支払いで済みます。

一方で、ドコモのケータイプランの2年契約時の基本料金1,320円(税込)を利用し、同様に20分間通話した場合、通話料は880円(税込)となります。基本料金と合わせて通信料は2,200円(税込)となります。音声通話のみの利用でも、通話が多ければ多いほど従来の携帯事業者に比べると通信料金を抑えることができます。

また、格安SIM事業者では、独自の音声定額プランも提供していますので、それらも合わせて検討することをおすすめします。

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