格安SIMを利用する場合、通信回線のスマートフォンなどの端末を別々に調達することも増えていきました。そこで予め知っておくべきこととして、契約したい格安SIM事業者が使用する通信事業者の周波数帯と利用する端末が対応する周波数帯が一致しているかどうかです。今回は、日本国内で通信事業を展開してる通信事業者が使用するLTEと5Gの周波数帯をまとめましたので紹介します。
日本国内で使用されるLTEと5Gの周波数は決まっている
日本国内では携帯電話やスマートフォンで使用する移動回線(無線)について、通信事業者毎に周波数帯が総務省より割り当てられています。また、移動通信技術については、通信事業者が個別に無線技術を開発しているのではなく、国際的な規格団体である3GPPによって策定されており、それらに策定された規格に基づいてサービスを提供する必要があります。
これらの規格を定めることで、携帯電話やスマートフォンの端末を開発する際に、予め複数の事業者での利用を想定した開発が容易になることに加え、国内や特定の通信事業者だけではなく、世界中の通信事業者と接続が可能になるなど、開発に関わる費用を抑えられる他、利用者側としても、1台の端末で利用可能な通信事業者の選択肢を増やせるなど、サービス提供者と利用者にとって利点があります。
周波数については、国から割り当てられるものであり、各国の事情などに合わせて割当が行われています。国や地域ごと、更に通信事業者毎に様々な周波数帯が利用されています。
国内で使用されるLTEの周波数帯域
LTEの周波数は大まかな帯域に応じてバンドという名称で区分けされています。3GPPでは全部で60以上のバンドを設定しており、そのうち日本国内で使用されるバンドは、12バンドとなっています。LTEは上りと下りで周波数を分けて通信するFDD通信方式を採用しています。
そのうち、バンド1と3は全世界共通のバンドとなっており、携帯電話もしくはスマートフォンでは必ず搭載されています。また、アジア太平洋地域ではバンド28が共通バンドとなります。
バンド | 上り | 下り | 通信事業者 |
1(2GHz帯) | 1920MHz~1980MHz | 2110MHz~2170MHz | NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク |
3(1.7GHz帯) | 1710MHz~1785MHz | 1805MHz~1880MHz | NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル |
8(900MHz帯) | 880MHz~915MHz | 925MHz~960MHz | ソフトバンク |
11(1.5GHz帯) | 1427.9MHz~1447.9MHz | 1475.9MHz~1495.9MHz | KDDI、ソフトバンク |
18(800MHz帯) | 815MHz~830MHz | 860MHz~875MHz | KDDI |
19(800MHz帯) | 830MHz~845MHz | 875MHz~890MHz | NTTドコモ |
21(1.5GHz帯) | 1447.9MHz~1462.9MHz | 1495.9MHz~1510.9MHz | NTTドコモ |
26(800MHz帯) | 814MHz~849MHz | 859MHz~894MHz | KDDI |
28(700MHz帯) | 703MHz~748MHz | 758MHz~803MHz | NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク |
41(2.5GHz帯) | 2496MHz~2690MHz | 2496MHz~2690MHz | Wireless City Planning、UQ コミュニケーションズ |
42(3.5GHz帯) | 3400MHz~3600MHz | 3400MHz~3600MHz | NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク |
国内で使用される5Gの周波数帯域
5Gにおいては、周波数帯域は大きく分けて6GHz帯以下の周波数帯域である「サブ6」と28GHz帯の周波数帯域である「ミリ波」に分かれています。
LTE(4G)の次世代の移動通信システムとして5Gの利用も広がっており、Androidスマートフォンに加え、iPhoneも12シリーズより5Gの通信が利用可能になりました。5Gという単語を耳にする機会が増えたのと同時にサブ6とミリ波という単[…]
サブ6
サブ6では、3GPPの規定では41のバンドが定められていますが、そのうち日本では3バンドが使用されています。日本国内の5GではLTEとは異なりFDD通信方式ではなく、1つの周波数帯で送信用と受信用の通信を短い時間帯で切り替えて通信を行うTDD通信方式が採用されています。
バンド | 周波数帯 | 通信事業者 |
n77 | 3700MHz~3800MHz | KDDI |
n77 | 3900MHz~4000MHz | ソフトバンク |
n77 | 3800MHz~3900MHz | 楽天モバイル |
n77 | 4000MHz~4100MHz | KDDI |
n78 | 3300MHz~3800MHz | NTTドコモ(3600MHz~3700MHz)、KDDI |
n79 | 4500MHz~4600MHz | NTTドコモ |
ミリ波
28GHz以上のミリ波については、日本国内ではn257バンド1つが採用されます。一方で、通信事業者によって使用する周波数は若干異なります。3GPPの期待ではミリ波はn257を含め4つのバンドが規定されています。
バンド | 周波数帯 | 通信事業者 |
n257 | 27.00GHz~27.40GHz | 楽天モバイル |
n257 | 27.40GHz~27.80GHz | NTTドコモ |
n257/td> | 27.80GHz~28.20GHz | KDDI |
n257/td> | 29.10GHz~29.50GHz | ソフトバンク |
5Gサービスでおすすめな格安SIM(MVNO)事業者
楽天モバイル
楽天モバイルはMNOとしてサービスを開始して以降、LTEに加え5Gのサービスも提供しています。同社は「Rakuten UN-LIMIT VI」プランの1プランのみを提供しており、毎月の利用データ量に応じて4段階制のプランで提供しています。データ量が1GBまでは1回線目に限定となりますが0円で利用可能な他、データ量が20GBを超えても3,278円で楽天モバイル回線内であれば無制限で使い放題となります。
特典として、「Rakuten UN-LIMIT VI」プラン加入から3ヶ月無料で利用できる他、契約期間と解約手数料も無く、初めてでも安心して利用できます!
UQモバイル
UQモバイルは2021年9月より5Gサービスを開始しました。料金は従来の料金プランと同様で利用可能で、くりこしプラン+5GSであれば月間の通信容量3GBまでで月額1,628円から利用できます。
UQモバイルはKDDIの5G回線を利用する他、5Gが未整備の地域では自動的にLTEに切り替えて通信も可能で、お得な料金で5Gサービスが利用できます。また、契約期間の定めはなく解約手数料もありませんので安心して利用できます。
ドコモHome5G
ドコモHome5Gは、自宅で固定回線の工事不要で設置できる宅内型ルータです。こちらは光回線を敷設するのではなく、これまで紹介した5G回線を利用しますので、ルータとコンセントをつなぐだけですぐに、高速インターネットが自宅で楽しめます。月額料金はhome 5Gプランが提供され4,950円(税込)で利用でき、通信速度制限もなく使い放題となります。
こちらは端末の購入(一括39,600円(税込))が必要ですが、3年間利用することで月々サポートで毎月1,100円が割引となり実質無料で利用できます!また、万が一止める場合でも契約期間や解約手数料もありませんので安心して利用できます。
ドコモの5G回線を利用したホームルータです。工事不要でコンセントを指すだけで自宅でブロードバンド環境が実現します!
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