+メッセージは、NTTドコモとKDDI、ソフトバンクの3通信事業者が提供する、SMSを拡張した文章送受信サービスです。通信3社から提供されたiOS端末及びAndroid端末であれば特別な手続き無く利用可能ですが、大手通信3社から借りている格安SIM(MVNO)では利用可否が気になります。今回は「+メッセージ」の詳細と各社の対応動向について詳しく解説します。
+メッセージは、通信大手3社が提供するSMSを拡張したサービス
+メッセージは、NTTドコモとKDDI、ソフトバンクの3社が提供するSMSを拡張した文章送受信サービスです。同サービスは、Rich Communication Services (RCS) 規格に基づいて提供されており、2018年5月より3社でサービスを開始しました。
従来のSMSは電話回線を利用して文字のやり取りを行いますが、+メッセージではインターネット回線を利用するため、データ通信料のみで利用可能です。また、WiFi環境があれば、携帯回線が無くても利用ができます。
しかしながら、規格事態は開かれた規格ではありますが、現状としては日本国内のみでの利用となっており通信3社が提供しているiOSおよびAndroid端末上で専用のアプリケーションを利用する必要があります。
そのため、SMSやMMSとは異なり海外の端末や国内宛でも通信3社以外の通信事業者向けには送信ができません。
利用料金や会員登録不要で画像や映像のやり取りも可能
+メッセージは利用は無料で送受信料も登録不要で利用でき、データ通信量のみで利用できます。そのため、データ契約があれば、その容量の範囲内で利用できます。
+メッセージの利用には、専用アプリケーションのインストールは必要ですが、インターネット上の対話サービスとは異なり、通信事業者が提供しているサービスになりますので会員登録不要で利用できます
従来のSMSでは利用できなかった画像や映像のやり取りも可能な他、LINEのようにスタンプの利用、グループ感の会話も可能です。
格安SIM事業者でも順次+メッセージに対応が広がる
+メッセージは、通信3社が直接提供する回線および端末での利用に限られていましたが、順次、格安SIM事業者でも対応が広がっています。
NTTドコモ回線を利用する格安SIM事業者では2021年11月よりでも対応が開始されました。また、KDDI系列であればUQモバイルおよびKDDI回線を利用する格安SIM事業者では2021年9月より対応開始しています。
ソフトバンク系列はワイモバイルやLINEMO、その他ソフトバンク回線利用の格安SIMでは2022年より対応予定となっています。
一方で、MNOではありますが、楽天モバイルでは現状では+メッセージの対応はしておらず、今後正式な案内を待つ必要があります。
格安SIM各社の+メッセージ対応状況
格安SIM事業者の+メッセージの対応状況は2021年11月時点で以下の通りです。
格安SIM(MVNO)事業者 | NTTドコモ | KDDI(au) | ソフトバンク |
---|---|---|---|
ビッグローブモバイル | ○ | ○ | – |
OCNモバイルONE | ○ | – | – |
UQモバイル | – | ○ | – |
イオンモバイル | ○ | ○ | 2022年~ |
IIJmio | ○ | ○ | – |
mineo | ○ | ○ | 2022年~ |
エキサイトモバイル | ○ | ○ | 2022年~ |
DTISIM | ○ | – | – |
nuroモバイル | ○ | ○ | 2022年~ |
HISモバイル | ○ | – | 2022年~ |
b-mobile | ○ | – | 2022年~ |
LIBMO | ○ | – | – |
ワイモバイル | × | – | 2022年~ |
楽天モバイル | – | 対応未定 | – |
2021年11月時点
格安SIM(MVNO)の中でも、ドコモとKDDI回線を利用している事業者であれば「+メッセージ」が利用可能です。ソフトバンクについては2022年以降の対応となります。